2012 / 11 月  
個展「日々のスケッチより」  
堤側庵ギャラリー [三重県 名張市]
 
 堤側庵ギャラリーでは、三回目の個展を開催させて頂く運びとなりました。
 六年前の展覧会では、禅や老荘思想に因る「牛」のシリーズを、三年前には初期制作を中心に「幾何学の美しさ」をテーマとした作品をご覧いただきました。
 この二つの展示で、私の仕事の方向が大きく異なると感じられた方もおられた事と思います。作品テーマや作風の推移は、私の生活環境の変化に起因します。
 1985年12月──私たちは凍てついた青山高原の山頂付近で生活を始めました。私にとっては一大決心をして都会生活から脱却したのです。
 この地の美しい自然に魅せられて、それを表現することは必然的な流れでした。二十六年前から今も続いている野外スケッチの習慣は、「十牛図」制作を始める発端にもなり、悠然たる大自然の懐で暮らしたい私の生活の一部にもなっています。
 どうぞ、ご高覧ご批評賜りますよう、宜しくお願い申し上げす。            

〈杉井観峯〉
 

 2011 / 8 月  
「磯田皓と14 人の作家たち」展  
松坂屋本店美術画廊 [愛知県 名古屋市]
 
よく知られた撫子、これを「石竹」と記せば唐撫子のこと。
なぜ「石竹」と書くのかわからない。
「石斛」という花があって、これは岩か石の上に稀に咲きます。
ラン科の白か、うす紅色、花は親指ほどで芳香を放つ美しい花。
さて、禅林語句にこの花のことかと思う十語があります。
 「石上裁花後生涯共是春」
私達の仕事の目的はこれ、これが直指天の志。  

〈磯田 皓〉
 
 

2009 / 8 月  
「磯田皓と12 人の作家たち」展  
松坂屋本店美術画廊 [愛知県 名古屋市]
 
 一年おきに作品展を開いています。長久手の芸術大学で鳥が孵化する様にして年々増え、今は12人。
 絵画、拭き漆、銅版画、シルク、フォトグラフ、イラストレーション、磁器、染め、織り、金属など、大学には無かった分野を独学専攻?
 しかし、今はレッキとしたプロアーティスト。会に何一つ約束事がありません。初代学長が残した名言「直指天」が全員の脳ミソに翻る旗印。
 関東、北鎌倉で、もう一世代若い雛たちが今年、新しい旗をたてたと知らせて来ました。
 後輩のため?、愛知のため?、日本のため?、世界へ? やりたいことを、やりたいだけ、やるべき時に、やってみよう。という会です。どうぞ辛辣な御批評を! 

〈磯田 皓〉